花の木 11月号
 
 

 私は釣りはしませんが、釣り好きの友人の話は妙に納得するものでした。

 琵琶湖の鮎は「小鮎」といって、他の河川の鮎と区別されています。それは、小鮎が8~10センチ程度で成熟することや成魚の食性は、鮎が水中の苔、小鮎が動物性プランクトンと異なることによります。こうしてみると、両社は別物のように見えますが、この小鮎を一般河川に放流すると普通の鮎並みに成長するのです。なぜか不思議ですが、どうやら琵琶湖という湖で稚魚の時代を過ごしたことに原因があるらしいのです。鮎はふ化後、海へ下り、小鮎は湖へ下ります。この海と湖の広さの違いが鮎と小鮎の違いだというのです。

 子どもたちが心身共に大きく育つために、彼らを取り巻く大人たちに海のような心の広さが必要であることはいうまでもありません。


県小中P連理事 広報環境委員 髙部友規
 
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